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坂の上でおばけに会った時速80キロ

サークル「お化け坂OverDrive」のブログ

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ゾンビ!ゾンビ!ゾンビ!

同人サークル『お化け坂OverDrive』の春風トンブクトゥですこんばんは。
なぜフルネームかって、「お化け坂OverDrive」や「春風トンブクトゥ」で検索してもなかなかこのブログがトップにこないからです。

それじゃ前振りとかなしに、ここ2ヶ月くらいで見たゾンビ映画レヴューでも。



『28週後』 イギリス 2007年
あの惨劇から28週後。
イギリスの「感染者」たちは飢えと腐敗で死に絶え、アメリカとEUを中心として国外にいて助かったイギリス人たちの再入植計画が進んでいた。
民間人が活動できるのは軍によって安全が確認されたごく限られたエリアだけ。そのエリアも監視カメラと狙撃兵たちが24時間の警備をしており、安全は保証されていたはずだった。あの夜までは。


ヒット作28日後の続編。
一言でいうなら、「オープニングで全力を使い果たしちゃったゾンビ映画」。1作目の登場人物は誰も出てこない。
「感染すると脳のタガがハズレて超凶暴になる血液感染のウイルス」に侵された人々が走って襲ってくる、ので厳密にはゾンビ映画ではないが、
本編終盤では胴体切断された感染者が匍匐前進していたり、製作者側も途中で「あくまでゾンビではない」という設定を忘れてしまったらしい。
もっとも、僕はこの映画結構好きである。
惨劇の生き残りであり再入植計画の現場責任者の癖にとんでもない行動に出る親父も、任務が嫌になっちゃって勝手に子供助け始める軍人も、
「そもそもお前の仮説間違ってたじゃねえか」の女軍医も、何の役にも立たずわめいて逃げていただけの姉弟も、みんな何だか人間的であったのだ。
特に前半から中盤にかけての展開は、「ああ、ああ、そうだよねえ。確かにそれは、仕方ないよなあ」と思える展開で前作28日後が「爽やかなゾンビ映画」だったならこちらは「切ないゾンビ映画」を作ろうとしたのだろうな、という制作陣の意気込みは伝わってくる。

ただ脚本的には色々やろうとしてできなくて、主人公は定まらず、キャラクターも掘り下げられていない、悪い意味で2転3転してしまったものであったが。
『28週後』のDVDが売れたらそれを元手にシリーズ最終章と位置づけた『28月後』を作るらしいが、今のところ予定は未定のようだ。
最初に書いたがオープニングには本当に力が入っていて、特に太陽がさんさんと輝く麗らかな午後の草原を男が必死の形相で走り、その後ろから20人以上のゾンビが全力疾走で追いかけていくシーンは不思議に幻想的で、ゾンビ映画ファンならずとも一見の価値ありである。
★★★★☆



『デイ・オブ・ザ・デッド』 アメリカ 2008年
感染すると一旦死んだ後に肌が土気色になって生き返るよく解らん何かによってサラ伍長の故郷の街は大変な事になっていた。


ロメロのゾンビ三部作の三作目、『死霊のえじき』のリメイク。ハリウッドがリメイクすると9割は劣化する、の1割じゃない方。
中途半端にシリアス、中途半端にアクション、中途半端にコメディー、チープなCG、というハリウッドB級映画のお手本のような映画。ただしヒロインのシャワーシーンはない。
唯一評価出来る点として世にも珍しい菜食主義のゾンビが出てくる。が、別に彼がいなくても話は進んだと思う。
★★☆☆☆



『バタリアン』 アメリカ 1985年
チンピラから足を洗って医療会社で働くことになったフレディは、先輩から会社の地下に眠る「ヤバイ物」の話を聞かされる。
トライオキシン245というその薬は、死体をゾンビとして蘇らせることができるのだ。
溢れ出した薬に触れて蘇った死体は切っても殴っても死ぬことはなく、フレディたちは近所の火葬場で死体を焼却処分することにした。
しかしその煙もまたトライオキシン245の成分を含んでおり、墓場から蘇った死体で街は大パニックとなるのであった。そして、薬を吸い込んだフレディたちも…。


ロメロのゾンビ映画一作目『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』のパロディ。『ナイト~』の映画は実話をもとにしている…という位置づけで作品が始める。
85年の映画ながらゾンビが全力で走る。ある程度知能があって救急車やパトカーの無線で助けを求めて新しい「ごはん」を調達する。頭を潰しても、体をバラバラにしても死に直さない。火葬すると煙が広がってそこら中の死体が蘇る。
などなど、歴代ゾンビの中でも屈指の性能を誇る。
作中ではコミカルタッチで描かれているが、死人であるが故に腐り続ける痛みに襲われ、痛みを止めるために人間の脳を求めて徘徊する姿は寂しく物悲しい。
彼らの魂の安らぎを祈るためにも、もしもバタリアンたちに遭遇したら、作中で唯一効果のありそうであった「車で遠くに逃げる」を実践したい。実際問題殺せない化物相手では何をしても無駄である。
ちなみに流行語の「オバタリアン」の語源である。
★★★★☆



『●REC』 スペイン 2007年
マイナーテレビチャンネルのマイナードキュメンタリー『眠らない街』。レポーターとカメラマンの二人だけという安上がりな取材クルーたちが今回取材した相手は消防士だった。
夜更けに緊急出動の要請が入る。古いアパートで人が閉じ込められているというのだ。
アパートでは老婆が暴れており、消防隊員は現場に居合わせた警察と協力して取り押さえようとするが、興奮状態の老婆は警官の一人に噛み付いて重傷を負わせてしまう。
警官の手当のためにアパートの外に出ようとするが、ドアは固く閉ざされてしまっている。
クルーの回すカメラの前で、長い恐怖の夜がゆっくりと幕を上げた。


カメラマンが持つひとつのカメラの映像のみで全編構成されるPOVスタイルのホラー。
話も4階建てのアパートの中で完結している。
逃げ場の無い狭い空間で情報もなくワケの分からない怪物に襲われる。壁一枚隔ててすぐ外にいる警官隊は助けてくれない。という想定し得る限り最悪の状況。
街中を移動するパターンが多いゾンビ映画の中、一棟の建物の中だけで話しが構成されている映画は非常に珍しい。
ヒロインがすごくチャーミングで印象的だった。あれで32歳?世の中間違ってるな。
完成度の高い上質なゾンビ映画でした。ラストはちょっとベタだったけど。
★★★★★

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