駅前のサンクスは男の店員しかいない。
しかも既婚者率がやたら高い。
会社は潰れてしまったけど、信頼できる仲間と一緒にもう一度仕事がしたい。
あちこちに頭を下げて、足りないお金を集めて、やっと開いたコンビニです。
「係長!」
「もう係長じゃねーよ」
「す、すみません」
「いや、いいって。それよりどうした」
「あ、はい。おにぎりの仕入れなんですけど、先月の売れ行きからみて……」
みたいな感じだと泣ける。
久々の更新です。春風です。
僕は『あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない』(以下あの花)を見たことがない。というより我が家のテレビは電波を受信しないのでおよそ最近のアニメは全て見ていない。以下はそんな前提の上での話である。
先日僕の数少ない友人が家に来て飲んでいった。
そのさい彼が最近好きだというあの花について滔々と語り、「でもあのアニメすごい好きなんだけど、ストーリーが『何処へ行くの あの日』にそっくりなんだよなあ」と締めくくった。
『何処へ行くのあの日』とは彼おすすめのセカイ系エロゲで、何よりも妹とガチでどろどろした恋愛をするというところにポイントが置かれている。
ストーリーが込み入っているが、端的に言えば小学生の頃主人公たちが倒しそこねた世界の歪みみたいなものを、高校生になってすっかりヘタレて妹とラブラブちゅっちゅな毎日を送っていた主人公が改めて倒す、という内容である。
それだけ聞くと確かにあの花のストーリーと酷似している気もする。
しかし……彼を見送りながら僕はしみじい思った。
それよりなにより、そのストーリーってそのまんまスティーブン・キングの『IT』なんじゃねえの。
小学生の頃……までは同じだが、こちらは成人してから再び仲間が集まり、世界の歪み(ピエロの姿をとって化現している)を倒すというストーリー。たしかそんな話。9年前に読んだっきりで細かいことは忘れた。長い坂道を銀色の自転車に乗って下るシーンは覚えてるけど。
友人が気づけなかったことに気づくというだけで幾許か誇らしげな気持ちになってしまう。うーん、我ながら人間が小さい。
キングの最新作『アンダー・ザ・ドーム』。
キングの書いたワンタイトルの長編としては『IT』『スタンド』に次ぐ長さだそうで。上下巻合わせて1375頁。余す所なく面白かったです。
おれたちみんなでチームを支えてる。
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